趣味のエコ生活コーナーです:好きな事をやってます
エコロジーについて難しく考えたり、真剣に取り組んでいると思われていますが、実は全て趣味の延長なんですね〜。 この薬局の新築も、多くの内装を夫婦で造作を手掛けてきました。2児+1犬の親ですので、制限事項が多く大変!
薬局は流行の「エコロジー風」でなく、真のエコロジーである事を大きなコンセプトに製作してもらいました。 幸い偽物(ナチュラルな色使いで建築を自然に見せかける事など)が嫌いな建築士さんだったので、この点はスムーズに話が通りました。 我々とても注文の多い施主で、箇条書きで活字で伝えた希望事項だけでも3桁を超える内容。 全て目を通してくれました。形になっていないものを作りたい、という一番難しい部分にとても時間を割いていただきました。現在、既製品や既成観念を植え込まれるのが常識となっている建築業界にとって、この創造性を引き出すのは一番難しい部分で、工務店に伝えたい内容もキチンと建築士さんが専門用語と具体例でフォローして下さりました。建築は施行に着工するまでの、建築家とのお話だけで、建築家との最初のコンタクトから丸2年を経ています。エコロジーへの本当の意味での理解と、それを形にする能力は想像以上のものでした。建築家にとって、一番大きなエコロジーの実践は100年は壊さずに機能する住宅である事だそうです。住宅倒壊時の発生ゴミは非常に多く、また再度作り直す生産に要するエネルギーも考えると、一番のエコロジーは壊さない事です。湿気の多い日本では仕方ないじゃないか・・と皆が肩を寄せ合っていては何も解決はしないものです。なぜなら、寺社仏閣は湿気の多い京都でも、何百年と機能しているではないか。 とりあえず骨組みはしっかりとして、腐食しやすい合板や対処的な材質選びは避けて、次世代への可能性を秘めた間取りや配置をして、コンセプトを大きく変更した部分もありました。多くは建築士さんの助言です。夫婦共に一級建築士で協業されており、とてもお忙しい中、時間を割いていただきました。 深川良治建築計画研究室
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内装塗装も完全自然素材でセルフビルド
最初に継ぎ目の処理と下地を塗り、その次に竹炭入りの層を2層目に塗り、さらにその上から仕上げの3重塗装です。相当な塗装の厚みで、塗料全て自然素材のため、これだけでも相当な除湿能が生まれます。当然、臭いの吸着も相当なもので、全く臭いがしません。有機建材は使わないので、臭いの元もないので、臭わないのも当然か・・。画像左が2層目で、右が仕上げ塗装中です。
塗装は深夜に及び、毎日続けました。というのも、施主施行(素人)がプロの建築工程の中に入るわけですから、邪魔にならない様に、早くしないといけないのですね。ただでさえ、要領を得ず遅いので、寝ずにしないと追いつきません。こういった時間制限もあり、家族でお手伝いです。お腹に子供がいた頃なので、無理せず出来る範囲で、女性は下部塗装を担当、天井近くや危ない箇所は当然男の仕事です。塗料の乾燥時間や様々な素材の性質上の決まり事もあり、頑張ればよいというだけでもなく、大変でした。この頃、まだ住居は香川ではないので、ポン太(ラブラドール犬)も一緒に4時間掛けて自宅から施行に来るわけです。現場に向かうだけでも大変でしたね〜。
しかし一番大変だったのは塗装剤に竹炭を粉末化していれる事でした。当時は空前の竹炭ブームの起きる前でしたから、竹炭自体がどこを探してもない。粉末竹炭など、どこも未開発でしたので、自分で粉にして入れるのですが、粉にするのも、また均一に混ぜ込むのも難しかったです。今では色んな商品が出ているのですが・・・。手作業でするものではない内容でしたね。
什器や棚もセルフビルド!
什器や棚も出来る限り自作です。理由は無垢の什器や棚が無いからです。当店の思いを伝えて作ってもらうよりも、えぇぃ!作ってしまえ!という感覚です。既製品を買ったらウン十万するのですが、そんな高級品が欲しいわけでもなく、素材にこだわっているだけなので、自作しかないのです。板というと必ず合板になりますが、その常識打破に挑戦です。
まずは図面を作って、本格的にホゾを組んで、無接着剤で作りました。こんなに大変なものとは思いませんでした。ずっと、ノミと木槌でトンカントンカン・・・・。出来上がっても素人の製作物ですから、すぐに全部が綺麗に組めるはずも無く、修正に修正・・、いつになったら出来るやら・・・。
一体何ピースになったやら・・。オープンに間に合わせるというより、オープン予定期間を踏み倒して作って行ったという感じです。中途半端にしたくなかった場所なので頑張るしかないです。1日48時間だったら・・・なんて毎日思っていました。
ようやくホゾ掘りが終了。大変な作業でした。機械があったら便利なんだろうな、と思いました。昔は全て手作業で大工さんがやっていたと考えると、大変な作業ですね。
百味ダンスの代替品も自作
漢方は複数の生薬を使い分けるので、引き出しや棚に収まるものでなく、専用の百味箪笥というものが、古来から伝わってきましたが、現在の百味箪笥は全て、インテリアで実用には耐えないものばかりです。虫が容易に侵入し、湿度調整も全く機能しておらず、これもやはり自作するしかない場所。
丸缶が複数収納できる棚を作ることで、何とか対応できそうなので、早速棚作りです。全て桐板を使って製作しました。この木材は軽い材で非常に作業がしやすかったですね。一見大作ですが、一番簡単なセルフビルドでした。簡単な図面を作り、殆どは自分の頭でイメージしながら作ったのですが、思いのほかピッタリで、無修正で出来上がりました。製作後三年経ちましたが、現在も全く不具合なく、上手く機能しています。
漢方薬抽出機用スペース増築
調剤室における漢方薬製作後のサービスに、漢方薬抽出機コーナー増設を行いました。 電気や屋根作業もあるので、素人では対応できないので、建築士さんに依頼して時間を掛けて製作してもらいました。思ったより本格的な作業になってしまいました。木造建築でオーダーメイドの建物ですから、既製の考えで簡単に増築できるものではありませんでした。