麻(ヘンプ)は種子の中に大変多くの油分があり、これが潤腸通便として漢方薬でも原料にされる素材です。漢方薬原料は麻子仁として医薬品扱いのためここでは割愛しますが、今回ご紹介するのは食材の麻の実ナッツと、その種子油です。油分が豊富で、体内で作り出せない必須脂肪酸が非常に多く、外部から積極的に摂取したい食材の一つです。
古代から人類の暮らしに密接してきた植物で、日本にも古来より自生しており、古来より伝統食や郷土食に入っていましたが、意外にマイナーな食材です。七味唐辛子にも入っています。
神道との関係も深く、世界各地で繊維利用と食用の目的で栽培、採集されてきたものです。
便秘のなかでも硬くて排出困難または大便の質がコロコロタイプでお困りの方には是非お勧めです。人体に必要な必須脂肪酸が豊富ですので、特にお年寄りや乾燥傾向の強い体質などに潤いを与えてくれる食材ですので、副作用無く安全にご利用いただけます。
麻のナッツはパン作りやお菓子生地に入れるととても美味しいですが、スープ・シチューに入れてもよいです。香ばしさがとても強くなり、素朴で懐かしい風味が強く出ます。雑穀など多く出回っていますが、最近流行の食味ではないかと思います。
麻のオイルは有機認定はありませんが、低温圧搾法の麻の実油があります。麻の栄養主成分を手軽に摂るにはこちらがお勧めです。苦味や特異臭は意外に少なく、1日約10-20mlを目安に加熱しない方法で摂取します。そのまま服用もしくは牛乳に混ぜて飲むタイプが多いです。ドレッシングやマリネにもお勧めです。
ヘンプオイルとして海外有機認定の未精製オイルもありますが、こちらは主にアロマセラピーの希釈用キャリアオイルとして使われているものです。オプションとして他のキャリアオイルに10−25%添加すると栄養がかなり豊富なもにになり、感触も濃厚なキャリアオイルになります。アボカドオイルに優る一番栄養素の高いオイルです。
陰陽の面で見ると陰が不足の陰虚に大変お勧めです。これはお子様や乾燥・敏感肌の女性に多く見受けられる体質ですが、詳しくは最寄の中医師や漢方薬剤師に問診を経て、診ていただくとよいでしょう。
麻は八穀のひとつとして注目され、養生として多岐に渡る応用が期待されています。これまで現代に不足している栄養素にビタミン類をあげてビタミン剤や補助食品が薬局に沢山並んでいるのは御存知と思いますが、現代の食事において、栄養学的見地からビタミンB群の欠乏症は殆どなくなりました。ニキビ・肌荒れにビタミンB2/B6、パントテン酸やその他補助酵素などがよいと、多くの栄養剤が開発されましたが、現代では昔ほどの栄養状態が悪く、ビタミン剤であらゆる症状が改善する時代ではなくなり、逆に過剰傾向にあります。
漢方で問診をしていて痛感しますが、現代では補うばかりでなく、逆の「瀉す」方剤作りが多いです。いわゆる解毒やデトックスという名で有名になってきましたが、モノに溢れた現代独特の現象は栄養学的に見ても同じ事が起きています。
強いて言えば、そのバランスが取れていないのが近年の大きな現象です。糖分や低質な脂肪分を主にしたカロリーを摂り過ぎているのが現状ですが、脂肪の中でも、必須脂肪酸ばかりは、なかなか一般食で摂れないので、現代の不足した栄養素の代表ともいえます。これはペットの病気も同じ傾向が見られます。皮膚トラブルや、各種の若年齢化した現代特有の症状においても、陰虚傾向もしくはバランスの不均衡が共通点にあります。自作の犬猫のフードにも応用して工夫してあげるとよいです。これからはビタミン類を摂る事よりも、粗悪な加工品・お菓子類に含まれる悪い油脂を断ち、良質な不飽和脂肪酸を取り入れると上手くいくケースが多いと思われます。
<必須脂肪酸のバランス>
脂肪酸というと、皮下脂肪の様に悪モノに捉えがちですが、多くの脂肪酸の中でも、生命の維持に必ず摂らないといけない良質な必須脂肪があります。表面的な肌の健常維持はもちろん、内蔵の健常維持においても極めて重要なものです。サプリメントより食品から摂る事が多いものですので、現代食では摂取が傾きがちな況にあります。端的なビタミンだけではなく広義な考えで見ると、麻の実・亜麻仁・アマゾンナッツ・かぼちゃ種子油にはこの脂肪酸がとても多く、何よりリノール酸(n-6系)とリノレン酸(n-3系)の配合バランスがとてもよいです。あえてリノール酸(n-6系)とリノレン酸(n-3系)の配合バランスに着目するのは、この二種類は作用が正反対の要素をもつからです。そのため必須脂肪酸とはいえ、バランスが大切なのです。厚生労働省も4:1の配合摂取を推奨していますが、殆どの植物油にはリノール酸ばかりが高く、体内で不均衡になりつつあります。「植物性リノール酸のマーガリン」に代表されるリノール酸ブームも、今では逆に、生活習慣病の原因になっていることが常識にさえなりつつあります。その代わりに出てきたのがオリーブオイルのオレイン酸ですが、これは必須脂肪酸ではなく体内合成できるので、それほど重要な脂肪酸ではありません。現代人に必要なのはアルファ・リノレン酸に大きく比重が傾いています。多価不飽和脂肪酸率は麻の実が80%で最高ですが、似たものにエゴマ油などもあります。亜麻仁油が72%、エゴマ油が75%といわれています。バランスをとる治療は陰陽五行説をベースにした中医学と同じで、意外と基本の考え方であるにも関わらず、医療分野や健康食品においても見過ごされがちです。これは化学合成品や抽出された一部の成分ばかりに頼る、夢のような薬を皆さん求めているからでしょう。健康はもっと身近にあるもので、自分でバランスをとり操作する事が大切です。これからは自らの体質を把握してセルフメディケーションする時代に移行していきます。多くの溢れたメディア情報に振り回され、無駄な商品が溢れて浪費させられますが、意外と身近に、自ら簡単に解消できる手法が眠っているものなのです。
Name/品名 | Net/容量 | Retail Price | Sale Price | 税込価格 |
麻の実(ナッツ) 大 | 180g |
\1,700 |
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麻の実油(食用) 低温圧搾法 | 230g |
\1,890 |
\1,800 |
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ヘンプオイル(未精製) 30ml (アロマ・化粧品用) | 30ml |
\480 |
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ヘンプオイル(未精製) 100ml(アロマ・化粧品用) | 100ml |
\980 |
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フラックスシードオイル 食用ビン入り250ml(230g) | 230g |
\1,890 |
\1,800 |
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亜麻仁/種子(生)海外有機認定 100g CO | 100g |
\450 |
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亜麻仁/種子(生)海外有機認定 300g CO | 300g |
\1,280 |
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アマゾン・グリーンナッツオイル (200ml) | 300ml |
\1,680 |
\1,600 |
|
アマゾン・グリーンナッツオイル (500ml) | 500ml |
\3,680 |
\3,500 |